写真で日々綴る、不連続な手紙
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2007.11.11 .Sun 12:24
空気のようなもんだよ、 と、友達には強がって見せたけれども、
昔は愛しく眺めた君の無防備な仕草を、久しく見ていない。
見ないようにしていることに気が付いたのは、つい先週のことだった。
漠々と続く君との真平らな日常。
君の他に相性のいい女など思いつかないのに。
惰性で生きられないほど不器用ではないのに。
これが、 飽きる ということなのだろうか。
人間を相手に、洋服や音楽のように簡単に飽きてしまうものなんだろうか。
悶々と自問自答していた。
薄いコーヒーを飲みながら、灯の点らないネオンの前を通り過ぎながら、
電車でうたた寝している女の子を見ながら、
風呂場の曇った鏡に、雫が滑り落ちるのを眺めながら。
そして、ぼくは少し卑屈な気持ちになってきた。
何かぼくに欠陥があるようだ、と。
どうやら、ぼくに欠けているのは、理論と正義かもしれない。
君は、そう思うだろう?
でも、
と、ぼくは言う。
ぼくらは、ぼんやりとした何かで結ばれていただけで、
ひとたび晴れてしまえば、それは霧散してしまう。
ぼくらは数年ばかり、その霧の中に閉じ込められていただけだ。
情熱の話をしているのではない。
もっともやんとした、淡いもの。
そして、今はふたりの間に限りなく晴々とした、
否、君にとっては荒涼とした世界が広がっているんだ。
それこそ、ぼくらの論理ではないだろうか。
君は、どう思う?
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