写真で日々綴る、不連続な手紙
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科学博物館内のレストランのコーヒーカップ。
意外にかわいい?!
最近、カフェという言葉ばかり使っていて、
レストラン、と言わなくなってきた。
でも、博物館の中にあって、スパゲッティ(パスタじゃなくて)やピラフが出てくるところ、
といえば、「レストラン」でしょう!
PENTAX MZ-5, Carl Zeiss Jena Pancolar 50mm,
Kodak UltraMax400, Printed in PHOTOLOVER.
お子様ランチも、型抜きされたものだったり、
けっこうキュート。
(揚げ物ばかりなのが気になるところですが、
本人は気に入って、しっかり食べてた(笑))
デザートのブランマンジェも見た目がかわいらしいし、
美味しそうでした。(わけてもらなかった)
PENTAX MZ-5, Carl Zeiss Jena Pancolar 50mm,
Kodak UltraMax 400, Printed in PHOTOLOVER.
スミソニアン博物館(アメリカ)が、博物館離れが著しいことを憂慮し、
所蔵物をウェブで公開することにしたそうです。
博物館は、子供も楽しめるし(常設展なら)、大人同士で行ってみてもいい所ですね。
確かに自分もマメには行きませんが、
世の中博物館離れなんだと思うと、さびしく感じます。
博物館内の展示はあまり尖っていないというか、
悪く言えば雑学の範疇に入ってしまいそうなものが多いので・・・
だからこそ、単純に楽しめるんじゃないかと思います。
アートじゃないから、嗜好に左右されることもないし。
どうかなあ。
PENTAX K100D,SIGMA 17-70mm DC MACRO.
8月の中旬から終わりは雨が多かったので、
気づけば家で花火をやっていなかった。
7月に買って準備してあったにもかかわらず。
最近、大きな音に過敏なちびも、この日はご満悦。
夏の名残を、鈴虫のなく中で。
メモ;
私はダイビングをしないが、
海亀と泳ぐのが最高だったので、ダイビングを続けている、とか、
そういう話をきいたことがある。
あるいは、あれはイルカだったか?とも思うのだが、
彼(彼女?)に出会って、やはり海亀、それもアオウミガメだったんじゃないか、と思った。
狭い水槽でひっきりなしに右往左往している。
だが、ガラスのこちら側を見るときの目!
こちらの考えていることなど、一瞬で分かってしまっているかのような。
それでも、それ以上近づいてこない、適度な距離を保ちながら。
彼はそれ以上近づいてはこない。
それなのに、すべて読まれた上、吸い込まれそうになる。
これはオーバーでもなんでもなく、
一瞬、自分が無になるような感覚。
写真でうまく撮れているとは言いがたいので、
あまり書きたくはないのだが(笑)
水槽から出ることのない自分の末路を知っているに違いないのに、と思った。
知っているから投げ出す、ということでもないのだな、とも。
物理的に投げ出すこともできないとはいえ。
PENTAX MZ-5, Carl Zeiss Jena Pancolar 50mm,
Kodak UltraMax400, Printed in PHOTOLOVER.
骨がある とか、骨太 とか言うけど、
骨ってすごい。
生前の恐竜の外観など、古生物学の素人の自分には想像するしかないわけだが、
それでも、こうして組まれた骨格標本を見て、
足音や息遣いが聞こえてきそうだ、なんて思えるんだから、
骨組みってすごいと思うのだ。
KONIKA MINOLTA CENTURIA400-S2, Printed in PHOTOLOVER.
横浜で撮った写真で、Photoback(オンデマンド印刷による最小ロット1冊の自費出版写真集)を作りました。
左メニューにリンクがありますので、よかったらクリックしてみてください。
小さな写真集という感じで、自動再生されてる「つくりました」というところです。
リンク先にて、
拡大表示にされますと、写真集中にコメントとして書きましたショートエッセイもご覧いただけます。
ご興味がありましたら、どうぞ♪
まだ印刷があがってきていないので、
完成形を見ていないと、自分自身もまだなんともいえないのですが(笑)
ためいきの聴こえそうな空間がある。
そこで誰かがためいきをついていそうな、というよりは、
空間そのもののためいきが聴こえそうだと思う。
KONICA MINOLTA CENTURIA400-S2, Printed in PHOTOLOVER.
あるいはそれは、
うっすら開けた窓辺から時折入り込んでくる、
湿り気を帯びた風だろうか。
少し暗くなったからといって部屋の灯りはあまりつけないでいるのも、
たまにはいいでしょう。
差し込む光が刻々と変化していくのを感じていたいから。
過日ではありますが、
左メニューの小さなスライドショウを更新いたしました。
去年作った、直島旅行のスライドショウです。
今年はそれに写真を足したり引いたりして、リメイクしました。
具体的には、使用カメラや仕上がりの色合いにこだわらずに、
K100Dの写真を大幅に追加しています。
その結果、去年作ったものよりも、旅の記録として見られるものになったと思います。
ご興味があれば、大きいサイズでもご覧ください。
スライドショウ一覧ページから大きなサイズのものをご覧いただけます → ★
どうも、脱水機能の具合が悪い。
洗濯機の話だ。
あたしは貴重な午前の時間を、まだできない、まだできない、と、
洗濯機の前で無為に過ごす。
屋外に設置した洗濯機は、思いのほか寿命が早い。
あたしは、灰皿に煙草を摺りつけながら、
傷んだプラスチックに触れた。
1日も3日も、午前はこんな風に過ぎていった。
あたしの9月1日や9月3日って、こんなものなんだ。
あるいは、2008年9月自体がそんなものかもしれない。
もしかすると、35歳というものも、こんな感じなのかもしれない。
080901、080903、という風に記号化してみる。
あたしは、パソコンにいくつか保存してある文書のことを思い出した。
昔、大学の先生が日付で保存しておけ、と言っていたので、
いまだにその通りにやっている。
闇に光る画面に並んだ数字は、膨大な量になり、もはや意味をなさない。
数字を知っているならば、それを日付に還元することも可能だが、
羅列に疲れた視神経には、ただの画像情報にしか見えない。
それらは、数字というよりも、ただのアイコン。
あたしの毎日は、いつもこうしてアイコンに詰め込まれている。
2005とか、060723とか、991231とか、18とか、89というような。
殺風景な、数字だけの世界に圧縮される、あたしの生活。
反対に、その数字の書かれた扉を開けたならば、
あたしの9月が、滔々と溢れ出す。
※テキストはフィクションです。
ここは、とある会員制秘密クラブの中。
あたしは今時あまり流行らないような、真っ黒なサングラスをエントランスで受け取り、
同じサングラスをかけた人々の群れへと漕ぎ出した。
談笑する正装にサングラスという出達の男女。
視界にときどき紛れ込む、ギュウギュウに締め付ける、エナメルのコルセット。
ほんの小さな溝にもはまってしまいそうな、ピンヒール。
そんなものをサングラス越しに鑑賞しながら、歩いてきたギャルソンのトレーからシャンパンを抜き取る。
ヒールが毛足の長い絨毯にいちいち沈み込むので、
奥にある真っ赤なジャガード織りのソファに身体を沈めて、足を投げ出した。
すぐに、いかにもお金が余っていそうな、サングラスの大男が隣に座った。
男は、よく手入れされた口髭を生やし、身体にフィットした仕立てのいいスーツを着て、
これみよがしにピカピカの靴を履き、大きな石のついた指輪をいくつもしている。
その内の1つが、なにかの容器になっているようだった。
彼が、日焼けしながらも決して荒れることのない指先で指輪の蓋を開けると、
中には白っぽい、キラキラ光る粉が見えた。
それを、ギャルソンがテーブルに置いていった真四角の紙にサラサラと落とすと、
紙を片手で注意深く持ち上げて、粉がサラサラと移動していくのを見つめていた。
あるいは、それをあたしに誇示しているのかしら。
あたしは、ソファにゆったりと寄りかかったまま、しばらくそのきらめきを目で追った。
サングラスを通して見ると、それらはすべてグレーに濁ったが、
すべてがきらびやかで、楽しげだ。
Agfa PRO200-n,Printed in PHOTOLOVER.
あたしの、金色の縁取りのついた白いボウル。
両手にころんと収まる小ささなのに、くるんくるんと描かれた優美な縁取り。
何度も引っ越している内に、どこへか紛れ込んでしまった。
何度も恋人が代わり、めまぐるしく生活が変わっている間に、
煙のように消えてしまった、小さな陶土のかたまり。
何度目かの失敗に傷つき、戻ってきたホテル。
防音がすぐれているのか、耳に圧迫感があるほどのしずけさ。
沈黙の中、冷蔵庫の中を漁る。
ルームサービスの受付時間が終わっていたのだ。
あなたの写真ばかりを、フィルム2本分くらい撮った。
レジ袋から取り出した、あのチープな紙袋を無造作にベッドに投げ出す。
あたしのベッドは、あなたのポートレイトでいっぱいになる。
ワンルームにありがちなベージュの壁紙と、あなたの。
写真をぜんぶ床に払いのけて、そこに横たわると、
ミルク色の天井に金色のアームのついた、貴婦人のようなシャンデリアがかかっていた。
あたしの、あのボウルは、どこへいったのかな。
ベージュに濁っていくあたしの心に、ミルクをたらしたように、
ほの白いものが広がっていく。
写真は、全部は捨てなかった。
床に散らばったのを上から一瞥して、一番写りのいいのを手帳に仕舞い、
残りは部屋の屑入れへ捨てた。
※テキストはフィクションです。
※写真は、横浜異人館にて。(どの館だか忘れてしまった^_^;)
個人的に楽しまれる以外に、お使いになりたいものがありましたら、contactなどから一言お願いいたします。