写真で日々綴る、不連続な手紙
|
特別眠たいわけでもないのに、また昼寝をしてしまった。
今日は日差しの割に風が涼しくて、気持ちよく帰宅したというのに。
ふとんに頬をくっつけて考え事をしていたら、そのまま眠ってしまっていた。
ゆったりと流れる時間は、心地よいのだろうか。
そんなことは、さっき見た不快な夢と同じくらい、鬱陶しい考えに思えてくる。
いつかカードに、「 私は相変わらずです 」と書いた。
それは、来る日も来る日も同じ仕事と戦っていて、自分を取り囲む景色は何も変わりません、という意味で、
決して誇れるような近況ではなかった。
一昨日、とうとう雪平がひとつ、だめになった。
薄明かりのラウンジ。
毛足の長い絨毯にピンヒールを食い込ませ、ふらついた。
こどもの頃からこういう場所が好きだった。
こどものくせに、ホテルやレストランで気取っているのが好きだったのだ。
あ かっこわる。
ふらつきながら椅子にたどり着き、あわててシガレットケースを取り出す。
一服すれば、気持ちが平静に戻るだろう。
ほら、長い煙草。
私は大丈夫。
うららかな午後、としかいいようのない時間を、どれくらい過ごしてきただろうか。
そういう時間が自分に訪れるなんて、がんばっていた頃は思ってもみなかったけれど。
めまぐるしく動いている間に夜を迎え、そして朝を迎える。
それは今も変わらないのだけれども、
ふと時間の流れがゆっくりになるような、…目を細めてしまうような。
仕事をしている人たちがランチタイムになる頃。
子供と過ごせるこんな時間は、あとどれくらいあるんだろう。
この写真は、過去記事 『 皐月街道 』の場所と同じ場所で撮影しています。
全然違った雰囲気に撮れました。
by using PENTAX K100D, Carl Zeiss Jena Pancolar
飛行機に乗ったら、
雲の上を飛ぶよ
っていってあったのに、窓の外をちっとも見ないで、
乗務員さんのくれたおもちゃに夢中になってしまった。
by using PENTAX K100D, Carl Zeiss Jena Pancolar
行きも帰りも、選択肢があったにも関わらず同じおもちゃを選んでしまった。
飛行機のプロポーションが気に入っているんだろうか。
コレに乗っている間は、飛行機の外観を見ることができないもんなあ。
by using PENTAX K100D, Carl Zeiss Jena Pancolar 50mm
小さな窓を覗くと、そこには宇宙が広がっていた。
宇宙だなんて、大きく出たね。
非情なまでにふりそそぐ光線とか
うずまく水蒸気が、ここは宇宙なんだと錯覚させてくれるんだよ。
by using PENTAX K100D, Carl Zeiss Jena Pancolar 50mm
でも、それは錯覚じゃないんだ。
ぼくたちはどこにいても、やっぱり宇宙に浮かんでるんだ。
宇宙に捉まって(つかまって)いるんだ。
by using PENTAX K100D, Carl Zeiss Jena Pancolar 50mm
直島・積浦にて。
田舎だから夜の色が濃いとか、そんなことはわからない
だれかがいなくて、違うだれかがそばにいる
にこりともせず、私の隣を歩く
喧嘩をしているわけじゃないんだもの
同じベッドに向かってひたすら歩く
わたしたちがいろいろなことを誓ってからというもの
その誓いが守られているかとか、そんなことはわからない
見知らぬ土地にやってきて
だらだらと続く道をせっせと歩いている
そういうことの連続だと思った
わたしたちがやっていることは
そういうことの連続だと思った
by using LOMO LC-A × PARADE100
直島・宮浦港にて。
港に、誰かがかぼちゃを置いていったんだと思いました
だけど、それは地面から生えてきていました
それは、虫食いだらけで、
中はスカスカになっていました
あまりに大きいかぼちゃだったし、虫食い跡もかなりの大きさだったので、
ぼくはそこを覗き込みました
果肉が消え、カラカラに乾いたそこに、虫たちはすでにいませんでした
空洞化した、おばけ
ぼくはそこに入って、
一緒に孤独を埋めようとしました
しばらく座していると、ぽっかりと空いた穴から、
携帯カメラを構えたおんなのひとが見えました
by using LOMO LC-A × PARADE100
直島・宮浦港にて。
by using LOMO LC-A × PARADE100
直島・ベネッセハウス前の海岸にて
このフィルムで、スライドショウ 『 The touch of... 』 を作りました。
タイトルは、[ 内容を反映したものであってほしい ] 位のものであり、毎回直感でつけています。
The touch of... は、手触りとかも含めて、
心に触れるもの、を指しています。
by using LOMO LC-A × PARADE100
直島・宮浦港にて。
by using LOMO-LC-A × PARADE100
Yayoi Kusama "Pumpkin" 1994-2005
これってなに
アートに関する薀蓄や「それらしいこと」を体よくまとめあげるのではなく、
根源的な疑問に体当たりする。
直島に行く前に読んだ、直島に関する記事にそう書いてあって、
すっかりその気になってでかけた私たちです。
写真が好きなので、
カメラを2つ持っていきました。
1つは、過去記事にもupしている、PENTAX K100D、もうひとつは、LOMO LC-Aです。
K100Dでディテールを撮り、LC-Aで印象を残す。
そんなつもりでこの2台を選びました。
その、印象系写真ができてきました。
スライドショウにしてあります。
よかったら、ご覧ください。
* ← ダイレクトに再生はこちら
* ← 過去のスライドショウも見られる一覧ページはこちら
by using LOMO LC-A × PARADE100
大竹伸朗氏・シップヤードワークス 船尾と穴 1990
子供って、こういうの好きよね…
あなあな。
もっと影も撮ればよかった!
by using LOMO LC-A × PARADE100
by using PENTAX K100D, Carl Zeiss Jena Pancolar 50mm
直島、南寺にて。
アートの島に行ったんだから、少しはアートの話を。
といっても、実際の作品はほとんど撮影禁止なため、テキストばかりでおもしろくないですが。
個人的に楽しまれる以外に、お使いになりたいものがありましたら、contactなどから一言お願いいたします。